消費税法上、住宅を貸し付ける場合はその課税範囲に含まれるのでしょうか。

 

一般的に、住宅の貸し付けは非課税の範囲に含まれます
ここで住宅とは、人の居住用として使用する家屋や、家屋の中で人の居住用として使用する部分のことで、その種類は一戸建てとマンション、社宅、貸間、アパート、寮などがあります。
住宅と一体になって、または通常の住宅に付随して貸し付けられる以下のような場合も貸し付ける住宅の範囲に含まれます。
1.塀、給排水施設、庭などの受託の一部であると認められるもの
2.じゅうだん、照明設備、冷暖房設備、家具などの住宅の附属設備で住宅と一体になって貸し付けが行われるもの
*このような設備が他の賃貸借の目的となって賃料が別枠で定められている場合は、課税の対象になります。
駐車場の貸し付けは、家賃とは別枠で駐車場の使用料などの収受がなく、また一戸当たり1台分を超える駐車空間が確保されていると同時に、自動車を持っているかいないかにかかわらず、和知あてられているなどであれば、非課税の対象になります。
アスレチックやプールなどの施設に関しては、その使用者が居住者に限られており、家賃とは別枠で施設の使用料などを収受していない場合に非課税の対象に含まれます。
店舗などの併設住宅の場合は、居住用として使用している部分だけが非課税の対象になりますので、その家賃に関しては店舗部分と住宅部分を合理的に分けることになります。

このような住宅の貸し付けの範囲は、以下の通りです。
1.その貸付に関わる契約に、人の居住用として使用したことが明確になっているものに限られます。
2.以下の項目に当てはまる場合は、住宅の貸し付けになりません。
(1)旅館業法第2条第1項の定めによる旅館業に関わる施設の貸し付けに当たる場合
(2)貸し付けた期間が1ヶ月に満たない場合
住宅の貸し付けに対する価額、すなわち家賃は、月決めなどの家賃と保証金、一時金、敷金などの中から返還しない部分が含まれます。
入居者が応分に共同住宅での共用部分に関する費用を負担する、公益費は家賃に入ることになり、いわゆるまかない等のサービスが伴う有料老人ホームや下宿などの場合は、賄などのサービス部分は課税対象になり、部屋代部分は非課税対象に含まれます。
事業者が社宅として借り受ける場合でも、契約上、従業員などが居住用として使用することが明確であれば非課税対象に含まれます。
住宅の貸し付け専用として使用した建物に関して、契約当事者の間で住宅以外の用途に契約の変更を行った場合、契約変更をした後のその建物の貸し付けは課税対象に含まれます。

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